內容簡介

日本的殖民地治理在台灣法律史上扮演什麼角色?或有哪些影響?
本書即探討台灣多元法律文化中蘊含的日本元素。

  本書係從作者被翻譯為日本語的論文中選取出十篇,以闡釋日本在台灣法律史上曾扮演的角色或產生的影響,展現出具有多元法律文化的台灣當中所蘊含的日本元素。透過本書,可讓熟悉日語的讀者深入理解台灣與日本在法律發展上共同擁有的歷史經驗,並增進兩國人民間的相互了解。

  本書は、著者の日本語訳された論文10本をまとめたものである。日本が台湾法史において、どのような役割を果たし影響を与えたかを詳細に論じ、台湾における多元的な法文化に見られる日本的要素について明らかにした。本書を通じて、日本語に通じる読者は、台湾と日本が法律の発展上共有してきた歴史経験に対する理解が深まり、両国の人々の相互理解が進むであろう。
 

作者介紹

作者簡介

王泰升


  1960年生於臺灣臺南。國立臺灣大學法學士、國立臺北大學法學碩士、華盛頓大學法學博士。現任國立臺灣大學法律學院教授、中央研究院臺灣史研究所暨法律學研究所合聘研究員。主要著作為《台灣法律史的建立》、《台灣日治時期的法律改革》(英文、華文、日文版)、《台灣法律史概論》、《台灣法的斷裂與連續》、《台灣法的世紀變革》、《具有歷史思維的法學》。華盛頓大學法學院終身成就獎、教育部學術獎、國家科學委員會傑出研究獎三次、國史館臺灣文獻館傑出文獻研究獎。

  1960年 台湾台南に生まれる。国立台湾大学法学士、国立台北大学法学修士、ワシントン大学法学博士。現在、国立台湾大学法律学院教授、中央研究院台湾史研究所及び法律学研究所合聘研究員。主な著書に、『台湾法律史的建立』、『台湾日治時期的法律改革』(英語、台湾の中国語版、日本語版)、『台湾法律史概論』、『台湾法的斷裂與連續』、『台湾法的世紀變革』、『具有歷史思維的法学』。ワシントン大学ロースクール終身功績賞、教育部学術賞、国家科学委員会傑出研究賞三回、国史館台湾文献館傑出文献研究賞。

譯者簡介

鈴木賢


  北海道大学大学院法学研究科教授

松田恵美子

  名城大学法学部教授

西英昭

  九州大学法学部准教授

黃詩淳

  国立台湾大学法律学院助理教授

陳宛妤

  国立清華大学科技法律研究所助理教授

松井直之

  立教大学大学院法務研究科助教

阿部由理香

  国立台湾大学法律学院博士課程後期
 

目錄

はしがき
第一章  多源かつ多元的な台湾法―外来法の在地化
第二章  台湾の法文化中の日本の要素―司法の側面を例として―
第三章  日本統治時代の台湾における近代司法との接触および継承
第四章  日治法院档案の整理と研究
第五章  岡松参太郎の学説と日本統治前期における台湾民事法の変遷・再論─「慣習立法」モデルの生成・消滅・「再興」―
第六章  台北帝国大学と植民地近代性の法学
第七章  日本植民地統治下における台湾の「法の暴力」及びその歴史的評価
第八章  日本支配期における台湾人の法意識の転換―台湾法と日本法との融合―
第九章  台湾における法文化の変遷―不動産売買を素材として―
第十章  台湾の法律継受と東アジアの法律発展
参考文献
初出一覽
索引
 



はしがき


  1990年に台湾法史の研究を始めた筆者は、過去台湾でないがしろにされてきた日本統治時代の法律経験から着手し、それを一冊の本にまとめ「台湾日治時期的法律改革」として出版した。このため、日本の史学界や法学界からしばしば請われて論文を発表することとなった。筆者の論文は、台湾で使われている中国語で書かれたものだが、日本語にも多く翻訳されている。その中から10本の論文を選び収録したものが本書である。それぞれの論文は、もともとシンポジウムのテーマに合わせて書かれたものだが、「台湾法における日本的要素」というテーマで一冊にまとめてみると、台湾法史において日本が果たした役割と与えた影響を、説明、解釈するに充分であり、多元的な法文化を持つ台湾にどのような日本的要素が含まれているのかを描き出したものとなった。本書の出版によって、日本語をよく理解する読者が台湾と日本の歴史経験をよく知ることとなり、両国の人々の相互理解が深まることを希望する。

  本書の第一章では、まず台湾法がもつ「多源で多元」という性格を確定し、台湾法史における日本的要素を挙げた。第二章では、日本と台湾の関係を歴史面から説き起こし、日本が台湾を植民地統治することによって持ち込んだ近代的意義のある法制に焦点を当て、伝統法制にはない近代型司法を例にとり、日本統治時代の台湾における運用の実態及び台湾における発展の限界、また戦後も継続した台日間の法文化上の交流について述べた。第三章では、台湾総督府档案及び日治法院档案における司法案件を例に、戦前の日本法が当時の台湾社会に与えた影響について記した。第四章では、日治法院档案がどのように発見され、データベースに整理されたかを紹介した。また、今後さまざまな研究分野において、この档案を利用してどのような成果が期待できるか、あるいは台湾法に見られる日本の要素について、どのような角度から学術的な考察を加えることができるかについても提示した。第五章では、日本の著名な民法学者である岡松參太郎が、台湾における日本統治前期の民事法制、特に台湾人の慣習法に与えた影響力について検討した。岡松が終始実現しようとした旧慣の立法化は、当時の植民地統治政策と相容れず中断を余儀なくされたのではあるが、1990年代に入り、民主化が進んだ台湾社会において行われた立法では、かなりの程度、岡松参太郎が唱えた立法様式が取り入れられている。第六章では、日本人により創立された台湾初の近代型大学である台北帝大における法学教育、および植民地近代性を有する日本統治時代の台湾法学との相互関係について検討を行った。第七章では、まず「法の暴力」理論により日本統治時代の国家法律を、そして次に「歴史認識」という角度から戦後の台湾社会において、なぜ日本的要素に対する評価に相違が生じたのかを詳細に考察した。第八章では、日本が台湾において半世紀の間に行った統治により、外来のものであった日本法と台湾現地の法が互いに融合し、台湾人の法意識をある程度変えたということを、評価ではなく描写という立場から説明を行った。第九章では、台湾における「清治」、「日治」、「戦後」の3つの時期における土地売買契約書を例にとり、日本による植民地統治および法的措置が、台湾の財産法に関する法文化の変化において、清治と戦後の橋渡しという役割を果たしたことを明らかにした。第十章では、日本という要素があったことで、漢人を主とする今日の台湾社会が近代的意義をもつ法制を継受している点に関し、中国的視野からだけではなく、東アジアの観点からも観察を行うべきであり、また、日本的要素を有していることで、台湾法の歴史的発展から汲み取る教訓は、台湾自身からだけではなく、程度の差こそあれ日本法の影響を受けた東アジア社会をも参考とする価値があると総括した。

  本書は、筆者の論文を数人の訳者が日本語に翻訳したもので、各人の同意を得て翻訳集として出版するものである。数年前に書いたものもあるため、内容を更新しなければならず、また、個別の論文として執筆したものであるため、論述内容の調整も行わなければならない。しかし、すでに独立した論文を書き直すのは難しく、同じ論点が繰り返し何度も取り上げられてしまうのは免れない。また、用語や脚注を統一するなど、当初発表したものとは異なっているところもある。脚注は、日本の学界での例に準じ、台湾または中国の中国語で書かれた文献について、著者名(機構名は含まず)、書名(期刊名は含まず)、そして論文名の三点に関しては、本来の字体(繁体字、簡体字)をそのまま用いたほかは、一律日本語での表記方法を採った。日本語の文献は、戦前の旧字体を用いているものを現行の文字に改めたほかは、訳者それぞれの表記方法をそのまま残した。今回の出版にあたり修正した内容の翻訳、および用語上の統一等に関する作業は、台湾大学法律学院の同僚である黃詩淳教授、そして長年筆者の台湾法史研究を手伝ってくれている博士課程の学生阿部由理香氏の手助けを得たことで、筆者が言わんとしたことが適切な日本語訳となっている。編集にあたっては、台湾法史を専攻する小金丸貴志博士の助力を得た。ここに特に記して深く感謝の意を表したい。

  冒頭に挙げた筆者にとって最初の台湾法史の専門書をご指導くださったJohn O. Haley教授は、日本法の研究と日本法学教育への貢献を評価され、2012年に旭日中綬章を叙勲された。ここに謹んで、日本法に関連し日本語で刊行された台湾法史に関する筆者の論著を恩師John O. Haley教授に捧げたい。これが今回、日本語に訳された論文をまとめた論文集を出版しようと考えたもともとの動機である。恩師のご指導がなければ、台湾法がもつ日本の要素について、本書で解析を行うことはできなかった。

王泰升
2013年7月の夏休み
台北の自宅にて

(阿部由理香 訳)
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