化學偵探居禮先生 3

作者序
第一章　化學偵探與詛咒的草人
第二章　化學偵探與午夜的居民
第三章　化學偵探與化學少年的奮鬥
第四章　化學偵探與看不見的毒

作者序

　　台湾の皆様、いつも応援ありがとうございます。喜多喜久です。

　　『化学探偵Ｍｒ．キュリー』シリーズは、化学にまつわる謎を中心にしたミステリー小説です。日本では２０１６年５月現在、「４」まで刊行されており、台湾でも「１」「２」の翻訳版が出ています。今回、こうして第三弾をお届けできることを、本当に嬉しく思います。

　　本シリーズの設定を簡単に説明します。主人公・七瀬舞衣は大学の新人事務員で、キャンパス内外で起こるトラブルの対応を受け持っています。ところが、舞衣が関わる事件はどれも一筋縄ではいかない不可解なものばかり。彼女は事件のたびに、理学部の准教授、「Ｍｒ．キュリー」こと沖野春彦に相談に行きます。沖野は研究活動を邪魔されることに文句を言いつつ、なんだかんだで事件の解決に協力しています。

　　以下、各話のあらすじを紹介いたします。

　　（第一話）化学探偵と呪いの藁人形

　　学内で開催されたソフトボール大会に参加した舞衣は、試合に出ていた男子学生が走塁中に意識を失って倒れるのを目撃する。話を聞いてみると、彼が倒れた日には、自宅に必ず藁人形が届けられるのだという。舞衣は彼を苦しめている犯人の正体を突き止めるべく、調査を開始する。

　　（第二話）化学探偵と真夜中の住人

　　ある研究室のスタッフから、舞衣のもとに相談が持ち込まれる。「真面目だった学生が、夜中にしか実験をしなくなってしまった」という。生活態度を改めさせようと舞衣は面談を行うが、学生が夜中にガスマスク姿で実験をしていることが判明。毒物を使ったテロを計画している疑惑が持ち上がる。

　　（第三話）化学探偵と化学少年の奮闘

　　一人の少年が沖野の研究室を訪ねてくる。「大切な友達である老犬が末期がんで苦しんでいる。彼のために、市販されていない強力な抗癌剤を作りたい」と少年。沖野は少年と共に、化合物の合成に乗り出す。二人の奮闘の甲斐あって、やがて合成のゴールが見えてくる。そんな時、抗癌剤を狙う怪しい影が……。

　　（第四話）化学探偵と見えない毒

　　あるサークルで開催された食事会で体調を崩す学生が続出。一人の学生が、毒を盛った容疑者として名指しされる。相談を受けた舞衣は、彼の潔白を晴らすべく沖野に相談に行く。ところが、「もうここへは来るな」と沖野に突き放されてしまう。落胆する舞衣の前に、かつての沖野の同僚である氷上という男が現れて……。

　　今作も各話独立形式を取っていますので、「１」「２」を読んでいただいた方はもちろん、未読の方でも苦労せずに読み進めることができると思います。ただ、前作のキャラクターが再登場したり、過去の事件とリンクした記述があったりしますので、まずは「１」を手に取ってもらえると嬉しいです。

　　皆さんのおかげで、「化学探偵」というフレーズが少しずつメジャーになってきました。これからも応援よろしくお願いいたします！
 
　　台灣的諸位，總是承蒙支持，非常感謝。我是喜多喜久。

　　《化學偵探居禮先生》系列是以纏繞於化學的謎團為中心的懸疑小說。在日本於2016年5月的現在，已經出版到「4」，而在台灣也已經出版了「1」「2」的翻譯本。對於這次能如此推出第三彈，真的感到喜悅。

　　簡單說明本系列的設定。主人翁七瀨舞衣是大學的新人事務員，負責應付發生在校園內外的紛擾。可是舞衣牽扯到的事件，件件都是用普通的辦法行不通、極為費解的案子。她在每次事件，都去請教理學部的副教授、綽號「居禮先生」的沖野春彥。沖野儘管抱怨研究工作被妨礙，還是這個那個地協助解決事件。

　　以下介紹每則故事的概要。
 
　　（第一章）化學偵探與詛咒的草人

　　舞衣參加在校內舉辦的壘球大會，目擊到出賽的男學生在跑壘中，失去意識而倒下。一經打探，才聽說每在他倒下的日子，自家必定有被投遞草人。舞衣為了查明使他受苦的犯人真面目，於是展開調查。
 
　　（第二章）化學偵探與午夜的居民

　　諮商是由某研究室的職員，帶進舞衣的處所。據說「原本認真的學生，變得只有在半夜實驗」。雖然舞衣想要改變其生活型態而進行面談，但是卻弄清楚了學生正在半夜，以防毒面具的容姿做著實驗。於是出現了計畫使用毒物於恐怖行動的疑慮。
 
　　（第三章）化學偵探與化學少年的奮鬥

　　一名少年前來造訪沖野的研究室。少年表示「摯友老狗正受到末期癌症的折磨。希望為牠製造市場上尚未販售的強力抗癌藥劑」。沖野陪同少年積極從事化合物的合成。兩人的奮鬥有了價值，不久可見合成的目標。就在這時候，覬覦抗癌藥劑的可疑黑影……。
 
　　（第四章）化學偵探與看不見的毒

　　在某個社團舉辦的聚餐會上，不斷有身體崩潰的學生出現。一名學生被指名為下毒的嫌疑犯。承接諮商的舞衣為了證明他的清白，於是前往請教沖野，可是卻被沖野「別再來這裡了！」如此撇開。在沮喪的舞衣面前，出現了曾是沖野的同事、名叫氷上的男子……。
 
　　由於這次的作品也是採取每則故事各自獨立的形式，已經承蒙閱讀「1」「2」的讀者自不待言，即使是尚未閱讀的讀者，想必也能無須辛勞地閱讀下去。只不過，因為會有前面作品的人物再度出場、連接過往事件的敘述等等，如果能先從「1」取得，那就無任欣喜了。
 
　　託大家的福，「化學偵探」如此的語詞已經慢慢成為主流。今後也拜託大家多加支持。